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声優名 綺音  [ 声優詳細情報 ]
価格 866円 文字数 3088文字
サイズ 8928.9 KB 公開日 2021年10月31日
声のタイプ 【NEW!】天然女子 ファイル形式 mp3
売れ行き
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作品内容  ****

台詞
夫婦の絆恩義腹
篠崎陽


自分の置かれた立場に気付いた勝女は覚悟を決めました。その夜、勝女は忠世夫妻の前に手をつき
「存ぜぬことは申しながらこの身の至らなさよりご迷惑をおかけいたし恥じ入ってございます。稲葉山にて本懐遂げました時、直ちに生害致すべきところを命長らえ、ご当家の手厚きご庇護に甘えいたずらに日を過ごし、かかる大事に至りましたこと、お詫びのしょうもございませぬ。徳川織田ご両家の盟約の大切なることは私も織田家におりました者としてよく存じA4た八弥愛蔵の短刀、井上真改、俗に大阪正宗といわれる業物を帯にさします。別れの杯ならぬ別離の茶と、正装に装った忠世の妻女が点て茶を忠世夫妻と勝女は茶室で心静かに呑み交わしています。
「思えば不思議なご縁でありましたのぅ。なろうことならそなたさえよければ家中のしかるべき良き侍婿殿にと思うたこともありましたが、勝どのの八弥さまを慕われるお心の深さに締めましたわいな。ほ ほ ほ」忠世の妻女が言うと、忠世も
「いかさま、わが息子が未婚なれば、いやさ今少し若ければこのわしが貰い受けたいくらいじゃ」
「なにをたわごとをもうされるやら。よい歳をして。のぅ勝どの。このような老いぼれ男は私で沢山でございますよ」
「これは身に過ぎたお言葉。徳川にその人ありと聞こえたる忠世さまにさよう思われただけで身の誉。あの世へのよき土産となりまする」
「は は これは冗談。あの世から八弥どのに恨まれるわ」
秋の陽ざしが柔らかく照り、狭い茶室の中まで明るく照らします。奥まった座敷の中も明るく生害の場の白布さえも何となく輝いて見えます。はらはらと庭の銀杏の黃葉が音もなくときどき舞い落ち、野鳩の鳴き声がどこから聞こえ、まことにのどかな晩秋の一刻です。
「散るかーーー」銀杏の黄葉が陽光を照り返して落ちるのを眺め、忠世が誰にともなく呟きました。烈女が今正に散ろうとするのを嘆く心でありましょうか。
「あまり遅うなって未練心がおきませぬうちにーーー」勝女が言います。「うむ、ではーーー」忠世夫妻も続いて腰をあげ奥座敷へと向かいました。
床の間を後ろに屏風を巡らした、設えられた席に臆する色もなく勝女は上がり、裾をさばいて座ります。庭先からは中が見えぬように障子がたててありますが、陽ざしは部屋の中を柔らかく明るくてらし、白無垢が鮮やかに浮き出て見えます。
忠世夫妻が一間程隔てて勝女に向かい座りました。勝女の自害の様は余す所なく目に入ります。帯から短刀を取り上げするりと鞘を払いました。すわ、と夫妻も居住まいを正します。
じっと刃に見入る勝女。七郎左衛門の腹を貫いた折の血潮は充分拭うてありますが、消しきれぬ血曇りがうっすらと見えています。そのまま咽喉もとへと忠世夫妻がかたづを呑んだ時、勝女は刃を膝前に置いた鞘にもたせ掛けるように置きました。
気後れしたか、と夫妻が顔を見合わせます。勝女は少し目を伏せ、白無垢の帯をしゅるしゅると解き捨てると衿もとに両手を掛け左右にぐいと掻き広げました。はて、と思う間もなく肩を窄め白無垢をするりと脱ぎ落とします。後れ白絹の肌着。高貴の女人でなくば身に着けることなき絹です。勝女の志しを憐れみ家康が下しおいたものです。さらりとした肌さわりに絹の肌着を着けるその思いを、女らしくつかの間の喜びと覚えるのでした。乳房のふくらみがその下にうかがわれます。

「勝どの。そなたーーー」忠世の声に面をあげるのえ「そなた腹を、腹をいたされる所存か」と忠世が問いかけました。乱世の昨今、女武者あるいは城主の奥方等身分ある女人が落城の際など腹を切って最期を遂げることはありますが、やはり女人の切腹は多くはありません。まして今日のように常の場合、やはりそれは異例とも言えましょう。
「はい、勝手ながら腹を仕りまする」
「何故また腹をいたされる」「なにも苦しい切腹などなさらずとも尋常にご自害なされてようろしいかとーーー」夫婦の言葉に勝女は
「ごもっともの仰せ。然りながら切腹と覚悟定めましたは、七郎左衛門さまは織田家中にありてもその名聞こえし武勇のお人。戦場にては数々のお手柄。そのお方を夫の仇とは申せ、失い奉りしは折角その武勇を見込み抱えられ士斉藤家にたいし、また、この身を秘かに落し下された奥方様にも申し訳なき仕儀。また戦場にての討死になればともかく女の手にかかり果てるは無念、と七郎左衛門さまは申されしとか。されば一つには斉藤家の詫び、二つには、この勝、女に非らず、七郎左衛門さまを討つにふさわしき武者としての最期を致すが七郎左衛門さまへのせめてもの供養、そしてまたこの手に腹貫かれえぐられしお苦しみの心地、わが身にも味わいたしと思い、さらには八弥の妻として非命に倒れし夫に代わり一廉の侍並に切腹致し、女なれどさすがは津田八弥が妻女よと後世までも名を残したき次第にございまする」と切腹覚悟の故を告げました。
「なるほど、左様なお覚悟とは露知らず由無きことを申したは。されば大久保忠世、津田勝どののご切腹介錯申しあぐるほどに、こころゆくまでしかとお腹召されてしかるべしと存ずる。」
「とは申せやはり女のお身。切腹とは」妻女は気遣います。
「何を申す。天晴れお覚悟に無用の言を。そなたもこの忠世討死せりと聞かば腹切って三河武士の妻の面目貫くほどの覚悟なうては徳川に大久保忠世ありと些か知られしこの身が泣くわ」
「これはまことに至りませぬことを。勝どの。お許し下されませ」
「いえ、女だてらの切腹なれば不手際致さぬかとそれの気がかり。なれど徳川四天王の一人、大久保忠世さまのご介錯を受くるとあれば、心易く切腹叶いまする。介錯のお手を辱めぬよう、見事に腹切ってご覧にいるる心、お陰様で定まってございます」
りんといいきると改めて短刀を取り上げ、白無垢の袖を切取り刃を三寸近く出して巻締めて前に置きます。
忠世も断って刀掛けから大刀をとり「よきおりお声かけられよ。それまでこの場にてお腹のさまとくと拝見仕る」と座り直します。

勝女は腰紐を太股の際の辺りに低く締め直すと脱ぎ落とした白無垢をずいと前から横そして後ろまで押し下げてゆきます。ついで肌着に手懸かり左右に寛げると、まず形よく椀を伏せたような乳房がのぞき、順次下へとさばき腰の所で思いきり脇腹まで広げました。白い腰布が鳩尾の辺りから腹を包んで見えます。女のそこは嗜みか、諸肌脱ぎとはならず、捲止めた腰布の端をぬき、下へ折り返しぐいと親指をかけてゆすり下げます。鳩尾から緩やかに上腹が盛り上がり、きゅっと凹んだ臍のすぐ下辺りで最も豊かに下腹が張りを見せそして女の隠し毛の際へとなだらかに腰布の下に隠れます。艶やかなその美しさとやがて繰り広げられる切腹の無残さを想い心易くはおれません。
充分に腹を曝し出したことを確かめる様に己が下腹に、目を向けていた勝女の面は上気にやや明るみ、肌も思いなしか一段と艶やかに見えます。さすがに面はきっと締り、目が強く輝いて見えます。両の手で乳房を包むように押えます。心の臓がどきどきと脈打つのが微かに伝わって来るのを覚え、それが次第に早くなってゆく気配に勝女は気を静めようと焦りますがかえって一層早鐘を突くようになってきます。
ならじ。掌を滑らせ脇腹に当て臍下をゆっくりと撫でると張りのある腹が撫でる掌を弾き返します。この下に私の腹綿がある。そして間もなく腹が断ち割れてぞろりと食み出してくる。そう想うと熱い物が勝女の下腹の奥底湧いて来て思わず「うっつ」と艶めいた声がもれそうになるのを押さえ、ふっと息をつきます。


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